SANYO DENKI(山洋電気) JAPAN

活動事例

製品開発 環境適合設計製品「エコプロダクツ」

環境適合設計への取り組み

製品の設計においては、最新の省エネ技術を盛り込 んで製品開発を進めております。また、製品アセスメントを実施し、製品が与える環境影響を、部品、材料調達、 製造、流通、使用、リサイクル、廃棄などの各項目毎に評価しています。
開発した製品は、市場や既存の製品と比較し一定の評価基準を達成しているか評価され、「環境適合設計製品(エコプロダクツ)」として認定されます。
2023年度は12件、エコプロダクツとして認定され、累計370機種になりました。

また,2024年度よりエコプロダクツ製品の認定基準に、環境負荷低減効果が大きい製品を「エコプロダクツプラス」とする新たな基準を設けました。
「エコプロダクツ」「エコプロダクツプラス」は、カタログなどにシンボルマークが表示されています。

エコプロダクツ認定数(累計)

ライフサイクルアセスメント(LCA)の実施

LCAは、製品の生涯(ライフサイクル)を通し、温暖化等の地球環境への影響程度を総合的に数値化し評価する技法のひとつです。LCAの実施により環境適合性を評価しています。エコプロダクツにおけるLCAの実施率は、2023年度は100%実施しました。

ライフサイクルアセスメント(LCA)領域図

ライフサイクルの各段階で自然環境への影響(温暖化)をエネルギー消費量、CO2排出量で評価しています。

製品開発【2023年度のエコプロダクツ製品】

LCA実施の結果

2023年度は12機種のエコプロダクツを開発しました。代表して3機種のLCA 実施結果を掲載します。ライフサイクルの中で、使用時のCO2 排出量を直前の既存製品と比較しています。これらの製品は長期間にわたりお客さまで使用されるため、使用時におけるCO2 排出量の削減が温暖化防止に最も効果があります。
1 年あたりのCO2排出量(LCA の結果を設計寿命で割ったもの)を掲載しています。

ECO PRODUCTS

エコプロダクツプラス
ECO PRODUCTS PLUS

モデルケース

モデルケース
省エネルギー

省エネルギーのための具体的な取り組み

地球温暖化の対策として、省エネルギー活動によるCO2排出抑制を最重要課題と捉え、エネルギー使用効率の向上とクリーン化による省エネルギー活動を推進しています。2023年度は前年度と比較すると、生産量は増加しましたがCO2排出量は減少しました。

導入結果
工場生産設備・ファシリティ関係の省エネ

・神川工場生産設備(洗浄装置ポンプのインバータ化による省エネ)(省エネ効果 第1水洗52%、第5水洗31%)
生産設備(エアーブロー工程パルスブロー化による省エネ)(省エネ効果1号機64%、2号機77%)
※順次水平展開し、省エネ効果を積み上げる

・富士山工場エアコンプレッサー1 台更新(省エネ効果20%)
※最新の高効率インバータ搭載モデルを導入

インバータによるポンプの最適制御
インバータによるポンプの最適制御
パルスブローによるブロー時間の短縮
パルスブローによるブロー時間の短縮
生産設備用コンプレッサ
生産設備用コンプレッサ

CO2換算排出量

気候変動問題の深刻化に伴い、当社では「省エネ活動」、「再生可能エネルギーの導入」を2つの柱と考え、国内拠点だけでなく海外を含むグループ会社においてもCO2排出量削減を推進しています。

当社のサプライチェーン排出量(Scope1, 2, 3)

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)

Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
15 のカテゴリーのうち7つのカテゴリー(1、3、4、5、6、7、11)について算出

対象拠点:Scope1、2:国, 内全グループ会社、山洋電気フィリピン、山洋電気アメリカ
Scope3:国内全拠点

生産現場での製造工程における省エネルギー

神川工場

施策

  • (1)倉庫・設備等の不必要な部分の照明を消灯
  • (2)設備待機状態における省電力化の推進
  • (3)太陽光エネルギーの利用促進
  • (4)省エネ機器の導入による省電力化の推進

効果

  • (1)点灯台数の制限による省電力
  • (2)材料切れや休み時間の一次停止時に省電力モードにすることで商用電力の削減
  • (3)商用電力の削減
  • (4)最適条件稼動による商用電力の削減
塩田工場

施策

  • (1)各設備にカレンダータイマーを取り付け
  • (2)生産設備の見直しおよび自動化の推進
  • (3)週間カレンダータイマーによる空調設備の計画的稼動を実施

効果

  • (1)電源切り忘れの防止による省電力
  • (2)生産効率の向上、省電力化
  • (3)電力の使用量を抑制
富士山工場

施策

  • (1)冷暖房の運転時間を調整
  • (2)生産設備の稼動時間シフト
  • (3)試験用負荷設備の稼働時間調整
  • (4)太陽光エネルギーの利用促進

効果

  • (1)運転時間の短縮による省電力、LPG・A重油使用量の削減
  • (2)商用電力の削減
  • (3)試験運転時間見直しによる省電力
  • (4)商用電力の削減
神川工場の太陽光パネル
神川工場の太陽光パネル
ロジスティックセンターの太陽光パネル
ロジスティックセンターの太陽光パネル
富士山工場の太陽光パネル
富士山工場の太陽光パネル
富士山工場の太陽光発電用パワーコンディショナ
富士山工場の太陽光発電用パワーコンディショナ

輸送

7都県市ディーゼル車排気ガス規制への適合車両を導入し、工場間の物資輸送に活用しています。また、全社でアイドリング・ストップ活動を推進し、環境負荷への低減につとめています。

アイドリングストップの看板
アイドリングストップの看板
電気自動車
電気自動車
排気ガス規制適合ディーゼル車
排気ガス規制適合ディーゼル車
リユース・リサイクル

ゼロエミッション活動

当社は2022年度、廃棄物のリサイクル率は全社平均99.6%を目標に掲げリサイクル化を推進してきました。
生産活動に伴って発生する一般廃棄物・産業廃棄物の徹底した発生量削減と再資源化(リサイクル)により、直接埋立処分あるいは単純焼却する廃棄物のゼロ化活動を進めてきた結果、目標を達成する事ができました。

リユース

OA機器備品や机、棚、椅子、その他の不要品を回収し、社内でのリユースを推進しています。

資材の再利用

購入部材などの運送で用いられる木パレット・プラスチックパレットについては、運送業者さまへの返却や、工場間・協力会社間での再利用の推進、また木パレットについてはチップに粉砕して工場内緑地帯の防草に使用し、廃プラパレットや巻線ボビン、トレイ、空リールは有価物化としてリサイクル業者へ引取りいただいています。特にFW では、23年10月より月平均500 kg のリール、トレイをリサイクル業者へ引き渡すことで、リユースの推進とリサイクル処理費用を低減することができました。

[その他の再利用事例]
段ボール……納入業者さまへの返却・緩衝材として再利用
緩衝材………社内で再利用
銘板の台紙…リサイクル
廃プラ( パレット、巻線ボビン、トレイ、空リール)…リサイクル

木材粉砕機
木材粉砕機
環境活動

長野県上田地域における森林保全活動「にぎやかな森プロジェクト」に参画

長野県上田地域で展開される森林保全活動「にぎやかな森プロジェクト」に参画しました。本プロジェクトは、行政と企業が一体となり、いきものや人でにぎわう地球にいい森づくりを目指すもので、当社グループでも、植栽活動への参加や調査結果報告会への参加に取り組んでいきます。

協定調印式の会場(写真中央:当社取締役 専務執行役員 中山 千裕)
協定調印式の会場
(写真中央:当社取締役 専務執行役員 中山 千裕)

「にぎやかな森プロジェクト」の概要

長野県上田地域の4市町村(上田市、東御市、長和町、青木村)において、2021年スタートした行政と企業が一緒になり、「いきものや人でにぎわう、地球にいい森づくり」を目指すプロジェクトです。SGEC 認証森林を対象に、森林・路網整備、生物多様性・CO2 吸収・天然更新など林業課題の調査研究、交流活動・情報発信をおこなっていきます。
2022年9月22日、長野県上田市で協定調印式が執りおこなわれ、当社を含む4社が協定調印式に参列し、協定を締結しました。
2024年5月に上田地域にぎやかな森づくり植樹の集いに参加しました。

※SGEC認証森林(エスジェックにんしょうしんりん)
独立した第三者機関が国際的基準に従って認証審査をおこなう制度において、持続的な森林経営や環境保全への配慮等に関する一定基準を満たしていることが認証された森林

植樹